PR記事をリリースしました。ぜひご一読ください
コチラカラ
当サイトを少しリニューアルし、企業理念もシンプルに唱えました。
『”BEYOND MAKING GOOD COFFEE”- 美味しいコーヒーを作り続けること。それ以上の独自性を追求し続けます。』
起業して9年目、初めての焙煎機が手元にきてから10年以上経過しました。
当時は「関西初の!」と言っていたGIESENも国内では人気機種となり、毎年焙煎の競技会にも採用されています。
消費者のニーズは多様化し、マイクロロット/ナノロット、マイクロロースターは激増しました。いつしか度の過ぎた精製処理を施された珍妙なコーヒーが高額で売られる時代になってしまいました。伝統的な水洗式のコーヒーを上手く焙煎するだけでじゅうぶんすぎるほどの多様なフレーバーを楽しむことができるにもかかわらず、一周まわって添加物を最後にふりかけたフレーバーコーヒーのようなよくわからない味のものが、高品質の類に紛れ込んで流通しています。
創業から一貫して大事に考えているのは継続的な信頼関係、原則的に各国から毎年同じ農園、同じエリアのコーヒーを同じ商社 / 輸入業者から購入するようにしています。いつしか「スペシャルティコーヒー」「ダイレクトトレード」といった言葉を使わなくなりました。耳触りが良いわりに定義が曖昧だからです。
エチオピアや東チモールといった生産国にも足を運びました。
『コーヒーはよく分からないまま手元に届いている』
これが産地を訪問して痛感したおもしろい事実です。畑で働く人は誰に売っているのかも把握していないし、遠い外国にコーヒーショップなるものが存在することなんて想像することもできな生活様式の中にいます。
歴史あるエチオピアも内陸国なので、港まで陸路で隣国ジブチまで運ぶ必要があります。「別にジブチ行ったことないよ」これがスペシャルティグレードを取引する現地の業者の一言でした。水洗工場で質問をしても、相手によって回答がバラバラです。
それでも毎年コーヒー豆は三宮の路地裏まで無事に届きます。コーヒーはよく分からないまま手元に届いている。標高や精製、発酵時間やどこの誰が作ったか、まで事細かにパッケージに記されたコーヒー豆が増えていますが、正直言ってどこまで本当のことか分からないというのが、産地をいくつか訪れた後の感想です。産地偽装の噂も少なくない頻度で毎年耳にします。
そんな状況下でどれほど継続性に重きを置き続けることに意義があるのか分かったものではないですが、それでも毎年自分で選んだコーヒーを皆様に紹介し続けて何年も経過しました。本当にありがとうございます。しかしながら今年は何度も口に出しましたが、コーヒーショップが存在するにあたってはそのようなことや焙煎の出来不出来に関しては多くの人が気にしておらず、天井が高くて明るくて広いことが求められるようです。これはメタファーの要素も含めて申していますが、とにかく当店はコーヒー豆を販売する、美味しいコーヒーを提供する事業に関して、今までの経営方針・店舗・立地・レイアウトやその他様々な要素を鑑みて、一旦の天井を打ったと考えるようになりました。
これ以上の規模は今まで意図してやってこなかった事業の進め方をする必要があると感じます。その他諸々もありますが割愛します🙏
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そんな中コロナ禍の様相も終盤を迎える雰囲気になってきた春先に、長年のパートナーであるRaphaelくんにfernet hunterを送ってもらった時です。
fernet hunterは世界各国で外食産業に長く携わってきた彼が、製造に原点回帰するぜ…と先祖代々酒造りに勤しんできたオーストリアの実家で新しく作り上げたボタニカルリキュールです。長年に渡る酒造りの製法と、彼自身の現代的なバーテンダーとしてのキャリアを掛け合わせた逸品は2016年のリリース後から瞬く間に香港で人気を博し、香港を訪れる度に一緒に飲み、ボトルを持ち帰り、また日本へも幾度となく送ってもらいました。fernet hunterとsunday’s coffee shochuを混ぜてミルクでのばしてスチームで温めたドリンクが当店史上最も美味しい飲料であることは、常連さんのみ知るところです。
「もしかして代理店になっちゃった方がいい?」と打診したこの春、とんとん拍子で輸入者になる計画が始動しました。数年前から日本進出したい旨は本人から聞いていましたが、その美味しさを知る当店のお客様たちにもボトルごと欲しい欲しいと言わしめる最高のお酒です。色々と手続があり半年以上経過してしまいましたが、その間にコーヒー天井説も一層強く身に沁みる事件も相次いだので、ちょうどいいタイミングで新しい事業という形で、この素晴らしいお酒の輸入代理店という役割を担うこととなりました。
コーヒーの仕入と同じで、長く知る素晴らしい人物が創り上げた、最高に美味しいお酒をご紹介するという役割は自社に相応しいことだと強く感じます。BEYOND COFFEE ROASTERSという屋号に決めた時も、他の誰もがやっていることは他の誰もがやっていればよいので、自身にしかできないやり方を模索していくべし、それは珈琲焙煎業に限ったことではない。と誓った経緯があります。
最初のビジネスパートナーが海外の取引先で、sunday’s coffee shochuというリキュールの製造に関わったのも最高の第一歩だったと思いますし、今年のこのようなタイミングで彼らの作るリキュールの輸入に係るところから事業を興せるというのも素敵な流れであり大変誇らしく思います。
11月11日、fernet hunterは当店に到着致します。来週19日(土)、ALL-DAY LAUNCH EVENTを予定しておりますのでお越しいただければと存じます。
改めてご案内申し上げます。乾杯致しましょう🦌

Nov 10th
BUNN