メルボルンといえばコーヒーの街 と言われて久しいのですが
いつから久しいんや??と思い聞いてまわったところ、サードウェーブという言葉が現れた7~8年頃前からということでした。
時期的に言うと、本当にアメリカのそれと一緒くらいのようですね。
思えば、ケアンズ、ブリスベンの空港内から、
4時間のバスの旅路の途中で立ち寄る名もないようなSAに至るまで、

コーヒーショップめちゃ多いやん

と感じておりましたが、
メルボルンは本当にヤバかったです。
日本でいうコンビニの数より圧倒的にコーヒーショップの軒数が多く、
その上、全ての大手チェーン系のハンバーガーショップやドーナツ屋さんなんかにも、
ハイスペックなエスプレッソマシン&グラインダーが設置してあり、
いったい、何千台のミトスワンと、何万台のEKが…という感じでした。ほんまのほんまですよ!
噂に聞いていたとおり、クオリティで有名になっているところは、めちゃんこ浅煎でしたが、
全ての専門店がそういうわけでもなく、ある程度中煎のところもあれば、中深煎くらいのところもありました
フィルター(V60、エアロプレスなど)用とエスプレッソ用とで焙煎を分けているところは、
焙煎度は同じくらいなものの、プロファイル(火のいれかた)を変えて差別化しているようで、
驚いたのは、本当にほぼ全てのコーヒーショップが、ほぼ全ての時間帯で混雑していたことです。
働き方や賃金、ライフスタイルなんかもまるごと含めてコーヒーが本当に親しみやすく浸透しているようで、
何においても物価が高いと感じた中、コーヒーはかなり安価な印象でした。
1杯あたり350円程度だったので、現地の人からしたら、もっと安い感覚かもしれません。
vege / vegan friendlyも浸透していて、一般の消費者が取り入れる飲食物に対して感度が高く、
また、ローカルの人がローカルのお店を応援(お金を使う)するような習慣があるようで、
コーヒー云々もそうですが、そういったところの飲食文化、消費者のレベルの高さを見ることができたのが、一番良かったことかもしれません。

コーヒーに戻りますが、焙煎度合に関係なく、訪れた全コーヒーショップが流行っているのも興味深く
浅煎主流と思いこんでいたのもあって、多少深くてもお客さんはつくものなんだな~と驚きました。本当にそれぞれのやり方で、それぞれ繁盛しているよう。
(神戸を歩いていたら、パン屋さんが多く、どこも美味しくてどこもちゃんと流行ってる印象ですが、ちょっと次元が違う規模のように感じました)
日本のコーヒー業界では今、『若手がワーホリでメルボルンでバリスタする』というケースが増えているみたいです。
もう、耳にしすぎて飽和してるんちゃうか…というくらいで、実際に多数いらっしゃるようで、
もはや東京や大阪でもメルボルン帰りの人がチラホラ、来年には全員メルボルン帰りかもしれません。
ほんまに多くて、ほんまに働けてるんか~?と思いましたが、
上記のように異常な数のコーヒーショップがある中、
日本人もそこそこ多くて、ほんまに働いてはりました。
実際、ワーホリでメルボルン自体が人気なものですから、もちろんコーヒーに従事する以外の日本の若者、その他世界各国からの若者も大変多いそうです。
以前、ちょっと書いたような気がしますが、
海外に働きに行く以上、アスリートと一緒で、自分が働く環境を勝ち取っていく必要があると思います。
上記のようにメルボルンでコーヒーに従事すると、働ける場所が数多ある上に、salaryも時給換算すると日本の2倍以上になります。
やり甲斐のある状態に、到達しやすそうな気がしますね。
ただ、日本に帰ってきたときに、同じような環境で働けるコーヒーショップは皆無ですので、
個人的には、コーヒー続けるならずっとメルボルンおった方がいいやんと思うのです。
皆さんそれぞれ事情があって行っておられ、帰ってくる予定があるでしょうから、
一人ずつインタビューしてみたいものです。「今後どうするんですか~?」と
異文化で従事した経験とは、なかなか貴重なものだと思います。私も雇用されたことはありませんが、日本から出向する身として様々な国で働けたのは貴重な財産となっています。
それもこれも、どこまでコーヒーのことを理解しており、日々勉強しながら、日本とメルボルンでどんな嗜好の違いがあるのか?
とか、焙煎の違い、それに伴う抽出の違い、また、サービスの違いもあり、
遅い時間帯は、ビールを好みコーヒーのカフェインを嫌う人種的な特徴もありますので、コーヒーを主に提供するお店の営業時間がだいたい6~16時であること…なども含めて、
本当に根本的なところからまるごと色々異なるので、
たとえば日本のどんなところでも、メルボルンで流行しているような味づくりや営業の仕方をしても、おそらく経営は成り立たないことでしょう。
もしくは成立させるまでに、並々ならぬ努力が必要になることと思います。
ちなみにその努力のひとつに、『劇的な浅煎を浸透させること』というのが含まれてくると思うのですが、
そもそもその需要が無いところに浸透させることがナンセンスな部分がありますし、経営側のエゴに相当してくるので、
それを上手に実行するブランディングや、提案と説明の仕方、ほにゃほにゃ…というのがあると思うのですね
(革命でもおきたらいいですのにね)
今からメルボルンから帰ってくる方が、開業するとして、
そういった諸々を鑑みて、成功できるのか!!楽しみですね。
もしかしたら日本だけ、地元だけしか知らずに開業される方のが容易に上手くいくかもしれませんね。
地域で接客のしかたも異なりますし、情報はネットですぐに手に入りますから…

そんなことを考え、完全にメルボルンに着いてから仕事の思考になってしまった後、
今回 ミネさんという京都出身でメルボルンでロースターとして働いてられる方を訪ねることができて、
色々とお話させていただいてスーパーお世話になったのですが、
(ミネさんの『Au79』メススオです!!!)
数年前からほぼ完全に移住されており、早くからバリバリの繁盛店でトップバリスタ、
数店舗移籍しながら、今やギーセン15kgをガンガン稼働させる繁盛店のヘッドロースター。
まさにワーホリをきっかけに大成功を収められた、素晴らしい努力の人ですね。トップアスリートのようで尊敬します!
数か月前に、お土産でAu79のコーヒーをいただいて、
どっひゃ~~~
とひっくり返るくらい美味しく、メルボルンで働いたことのある、香港のBrew BrosのHikaruちゃんに尋ねたところ
そこのロースター、友達ですよ~ とスムーズに紹介してもらえました。ラッキー
まわりにギーセンを使用している人もおらず、同じような感覚で、生豆のクオリティも含めて焙煎の話をできる人もおらず
私もミネさんも、それぞれののお客さんと卸先のことを考えて日々焙煎しているという点では全く一緒なのに、
味づくりに関しては根本的に異なっていて、その理由も、消費のされ方を含めて色々理由があって、ほにゃほにゃ…
生豆に関しては、こういう商社があって、こうやって買い付けて、ほにゃほにゃ…
というなんとも目から鱗なやり取りをすることができました。
最近趣味のビールにつきましても、ミネさんには色々教えてもらいまして
(メルボルンには1,000ほどもブルワリーがあるらしい!)
本当にミネさん様々、Hervey Bayでもそうでしたが、旅はやっぱり人を訪ねて足を運ぶに限りますね。
お忙しいところ手ぶらでお邪魔してすみませんでした 笑
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開業してから、欧米文化圏に行ったのは初めてのことでした。
未だに代表的な生産国にはどこにも訪問できてないですが、こうして消費の大きい他国の様子を見てみるのも本当におもしろいものです。
最近自分が考えたり、思いついたりしていることを実行して、結果が出るのは、おそらく神戸(日本)よりメルボルンのような街だろうな、
というのを悟ってしまったのが、今回の旅のハイライトとなりました。
オーストラリアを選んだのは、行ったことがなくて暑くなくて、という理由で
メルボルンに行くことにしたのは、なんとなくだったのですが
休暇なのにずいぶんと仕事モードの思考になってしまいました。
今後、国外移転するもよし、
神戸で革命を起こすもよし。
一番楽しいやり方になるよう、舵を切っていきたいものですね。

メルボルンの写真 全然ないです!!
カンガルーのステーキを食べてきました。ご覧になりたい方は店頭にてお申し付けくださいませ。